2020年度の私立大学入試は志願者数が減少傾向だが合格者数の増減は?

私立大学入試の合格者数と文科省通知

私立大学一般入試の志願者数は、18歳人口減少期にも関わらず、10年以上にわたって増え続けてきました。大学志願率が上昇してきたことに加えて、都市部の大規模大学が新しい学部学科を設置したり、新しい入試制度を導入したりして、受験生が併願しやすい環境が整備されてきたことが大きな要因です。一人当たりの併願校数が増えることで、延べ志願者数は380万人を超える規模となりました。この間、併願割引制度の拡大も志願者数増加にプラスに作用したと言えます。
私大一般入試の志願者数増加により、当然ながら合格者数も増加してきました。こうした中で、2015年7月に文部科学省から1本の通知が出されました。通知名は「平成28年度以降の定員管理に係る私立大学等経常費補助金の取り扱いについて」です。通知内容は段階的に入学者数が定員を超える率(入学定員充足率、超過率とも言います)を引き下げ、2019年度からの入学定員充足率が、1.0倍を超えた場合、その分の補助金を減額するというものです。いわゆる「定員管理の厳格化」です。
入試では合格者の全員が入学手続きをしてくれることはありません。東京大学でも合格して入学しない受験生がいるほどです(極めて稀ですが)。複数の入試方式を実施している私立大学は、蓄積してきた過去データから、合格者のうち何人が入学手続きをしてくれるかを予測して入試方式毎に合格者数を決めています。しかし、毎年のように入試環境は変化するため、なかなか予測した通りにはなりません。そうした誤差が発生するため「入学定員充足率1.0=入学定員と全く同じ入学者数となるよう合格者数を予測する」ことはほぼ不可能です。各大学の入試担当者はほとほと困ったことでしょう。
この通知は地方創生のために東京一極集中を是正することが目的でしたが、この後、さらに追い打ちをかけるような通知が出されます。2015年9月の「大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の一部を改正する告示の施行について」です。

続き・・・

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