第2回 学習時間のあり方を考える その3 受験は学習時間にどんな影響を与えるのか!!

前回(その2)は学習時間を属性別に検討することで、誰がより多く学習をしているのかを見てきた。しかし、それらの属性が直接的に効果を持っているというよりも、進路や受験といった要因が学習時間に影響している可能性が高い。進路意識や受験の有無によって学習時間が異なることは、これまで先行する調査でも明らかにされてきた。たとえば、2007年にベネッセ教育総合研究所が小学6年生の子どもとその保護者を対象に行った調査(中学校選択に関する調査)では、中学受験をしない子どもの平日の学校外学習時間は75分であるのに対して、私立中学を受験する子どもは209分であることが示されている。大学受験(高校生対象)に関しては高校間格差の問題とも関連づけられ、生徒が所属する高校の学校偏差値帯によって学習意欲や進路意識、学習行動(学習時間など)が異なることが明らかになっている(たとえば、学習基本調査)。

 今回(その3)は、そうした先行調査に見られる学習時間の格差が、今日でも存在するのかを確認する。そのうえで、進路や受験にかかわらず学習時間の長短に影響する要因があるのか、多変量解析により検討する。その分析を通して、誰がより多く学習しているのかとともに、誰がより学習に向かいにくいのか(誰が学習行動を阻害されているのか)について考察したい。

続き・・・

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