変われるか高等教育 「改革」、大学も企業も=長谷川眞理子・総合研究大学院大学長!!

変われるか高等教育 「改革」、大学も企業も=長谷川眞理子・総合研究大学院大学長

 日本の国立大学の財政は、国から支給される運営費交付金と、学生からの授業料など自己収入、そして競争的資金でまかなわれている。運営費交付金は、国立大学が法人化されてから10年、一貫して毎年1%ずつ削減されてきた。その影響で、大学では定年教授の後任不補充、若手を中心に任期つきポストへの転換などが続いている。

 

 大学政策策定には、有識者会議という集まりが大きな発言力を持っているようだ。そこでは「日本には大学が多すぎる」「大学の経営努力が足りない」などという意見が非常に強く表明され、「さらなる大学改革を」という掛け声一辺倒である。内閣府の文書には「大学の運営から大学の経営へ」という言葉も出てくる。

 しかしながら、私が見る限り、有識者会議の提案は、いろいろと多角的なデータで国際比較などをした結果として提案されているようには見えない。そこで、OECD(経済協力開発機構)の統計を基に、自分なりにいろいろと調べてみた。

 日本の大学は本当に多すぎるのか? 日本の国立大学は86、私立大学を入れると780ぐらい。一方、アメリカの大学数は2629。これを人口1億人当たりの大学数に換算すると、日本は598、アメリカは848。同様に韓国は848、ドイツは451、イギリスは269となった。ただし、単純比較は難しい。各国の大学制度も大学のあり方も、社会での受け入れられ方も千差万別だからだ。欧州では、実務的な職業訓練にかかわる教育が、いわゆる大学と並行して整備され、どちらも高等教育の受け皿だ。実務訓練校が大学より下に見られるということもない。  続き・・・


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