AIにはできない創造力や思考力を養う!!

同校は以前から、生徒が協働して問題を解決する探究型の授業を重視し、総合的な学習の時間や、理科、社会科などで積極的に取り組んできた。教頭の水尾純子先生によると、「本校では、2年前から算数1教科入試を始め、試験の内容は、4教科入試の算数と同様に基礎を重視しながらも、柔軟な考え方を求める問題も出題しています。同じタイミングで、柔軟な思考力を養う学習を実践するために、授業の研究を始めました」

数学科の有山誠先生も、「時代と共に社会で求められる力が変わり、教育も変わっていかなくてはなりません。もちろん今でも、問題を速く正確に解き進める力は必要ですが、プラスαで、AIにはできない創造力や思考力を養っていくことが大切です。それを可能にするのが、教科書で扱われている題材を深めた問題を出発点とし、そこから生まれてくる一種の“問い”とその“考察”で構成された授業なのです」と話す。

その一例として、中1の連立方程式が絡む単元で実生活に落とし込んだ授業があげられる。同校への通学には、「片瀬江ノ島駅」から徒歩という手段があるが、「ある日、電車が遅延して駅の到着時間が、いつもより○○分遅れました。遅刻をしないで登校するにはどうしたらよいですか」という問題が出された。走ったり、タクシーを使ったりするなどの条件が加わると速度が変わり、生徒たちはそのことを計算しながら答えを導いていく。「信号待ちの時間をうまく利用したら、速さが変わるかも…」と先生たちが想定していなかったアイデアを出す生徒もいたそうだ。

有山先生が探究型の授業を行う上で大切にしているのが、「生徒たちが何を考えているのかを引き出す発問をする」ことだと言う。「以前、生徒への声がけがバスガイドのようになっていると、学芸大の教授に指摘されたことがありました。自分では『どっちへ行く?』と問いかけているつもりでしたが、答えのある方へ誘導していると言うのです。ファシリテーションの力をつけることなど、私も日々学びの質を優先した授業作りを探究しています」

続き・・・

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