
東京・渋谷区のスタイリッシュなオフィス。取材に訪れるとすぐ“壁の向こうの和室”から「こんにちは、ようこそ!」と声がかかった。遠隔地同士を、空間が隣接しているかのようにつなぐシステム「tonari」を通して、約50km離れた神奈川県の葉山から挨拶されたのだ。
天井から床までを占める大きなスクリーンには、システムを開発するスタートアップ・tonariの葉山研究所にある和室が奥の間まで広々と映っている。人物も等身大で、手を伸ばせば名刺交換できそうな雰囲気さえある。
一見すると大型の「Zoom」のような遠隔コミュニケーションシステムのtonariだが、空間がつながっている感覚が得られるのは、画面の大きさだけではなく、遅延の少なさによるところが大きい。