「大学入試改革」は「中学入試改革」に学べ!すでに首都圏の約半数の中学で思考力型入試を実施!!

教科の枠を超えた中学入試の登場

いずれ教科の枠を撤廃し「合教科・科目型」「総合型」のテストを実施する、さらには「脱ペーパーテスト」を実現するというのが、当初の大学入試改革の青写真だった。根底に、大学入試を変えることで高校以下の教育を変えるという大きな目論見があった。ところが、手段自体が目的化してしまったがために、現在、大学入試改革自体はあらぬ方向に進んでいる。このままでは「総合型」テスト実施も「脱ペーパーテスト」実現も難しい。

一方で蓋を開けてみれば、「大学入試改革」をはるかに超える速さで、「中学入試改革」が進んでいることをご存じだろうか。教科の枠組みを超えた「思考力型」のテストがすでに多く実施され、一部では「脱ペーパーテスト」も実現しているのである。

その例として、メディアでたびたび取り上げられているのが聖学院中学校だ。2019年の『M型思考力入試』は、カンボジアから自分と同い年の友達がやってくるという設定で、東京とプノンペンの基礎データを比較しながら、友達に喜んでもらえそうな東京観光のプランをつくり、その理由を説明するというもの。資料に基づいたロジカルなプランニングが求められる。まるで企業のプレゼンだ。

同じく聖学院の『難関思考力入試』では、パラリンピックをテーマにした資料やVTRを見たうえで、「2020東京パラリンピックを成功させるために、私たちは何をすればよいでしょうか? レゴで作品をつくってください」という問いが出される。試験会場に置かれたレゴ(R)ブロックを取りにいき、自分の机で作品を組み立てるのだ。その後それをつくった意図を150字以内で説明させる。発想をいちど形にしてから言語化するプロセスを踏むのだ。

数々の知見から、男の子は女の子よりも言語運用能力が低いとの説が有力だ。しかもまだ12歳。せっかく優れた発想力や高度な思考力をもっているのに、自分の考えを言語化するのがまだ不得意であるがゆえにそれらが評価されないのはもったいない。従来の“読んで書いて答える形式の試験”では光を当てられなかった能力に光を当てるために考案された入試方法である。

以上はごく一例。いま、中学入試が多様化している。以下、首都圏模試センターの北一成さんの話をもとに記述する。

続き・・・

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