第1回 学びのゴールが変わる!!

第1回 学びのゴールが変わる

この記事は、ミライノマナビコラムから引用したものです、全てを読む場合は、続き・・・からリンクに飛んでください。

次期学習指導要領で日本の学びは大きく変わります。それは、学校の在り方そのものを問い直す根本的な変革です。教職大学院や教育現場で数多くの教師に新しい時代の学びをレクチャーしてきた益川弘如教授に、豊富な経験を基にした授業づくり・学校づくりのポイントを教えてもらいます。

ある高校教師の疑問

次期学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」(いわゆるアクティブ・ラーニング)を実現するために、これまでの授業のあり方を見直し、変えていこうということになっています。これまでの授業では何が問題で、なぜ変えていく必要があるのか? そして、どのような姿に変えていくことが望まれているのか? 事例を織り交ぜながら紹介していこうと思います。

ある高等学校で講演とワークショップをさせていただいたとき、現場の先生から次のような質問が出てきました。

「なぜ、丁寧に教師が説明するこれまでの授業を変えなければいけないのか?自分たちもこれまで教師の説明を聞く授業を受けて、こうやって高校教師になることができている。今の授業のままでいいじゃないか。」

さあ、この先生の質問、どのように思われますか? 一見、まっとうな意見に見えるのですが、大きな問題点があります。この先生が考えている「学びのゴール」の設定がそもそも間違っているのです。

これまでの学校教育では「何を知っているか」が学びのゴールとして大事にされてきました。それは、卒業までの間に知識を詰め込み、社会に出た後はその知識を使って生涯を過ごしていくという考え方でした。

そのため、学校では、「何年生のどの時期までに何を知っているべきか」という視点で知識が定義され、その知識を時間単位で分割した積み上げ型のカリキュラムが作られ、教師は、その決められた時間内に決められた内容を教える、というスタイルが一般化していました。

このような考え方の授業を「目標到達型・教授中心型」としましょう。先ほどの先生は、この枠組から考えると「主体的・対話的で深い学び」のような授業を実践すると、教えるべき内容を教える時間がなくなってしまい、非効率だと考えているのでしょう。

しかし、このような授業を行なっても、きちんと忘れないで学ぶことができる学習者とすぐに忘れてしまう学習者とに分かれてしまいます。どうしてそのようなことが起きてしまうかは次回以降に紹介するとして、ともかく「目標到達型・教授中心型」は教える側にとっては効率的であっても、学習者にとってはそうでない場合が多いという問題がありました。  続き・・・